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内装工事における養生作業をする意味とは?|やり方・養生材の種類を解説!

投稿日:2023.01.12/更新日:2023.02.22

DIYで内装工事に挑戦する方も増えていますが、仕上がりの良し悪しを左右するのが養生作業です。

 

養生という言葉は耳にしたことがあっても、どういった作業を行うのか、その目的なども正確に理解できている方は少ないのではないでしょうか。

 

本記事では、内装工事における養生作業とは何か、具体的な方法や養生材の種類なども解説します。

 

養生とはどんな作業なのか

内装工事における養生とは、作業中に内装を破損・汚損しないよう保護することを意味します。

 

ちなみに、養生は内装工事に限った作業ではなく、外装工事や塗装作業、電気工事、配管工事など、あらゆる現場作業で行われます。

 

また、身近なところでは、引っ越しの際に大型家具・家電製品を移動するときに、床や壁、柱などに専用のマットやシートを覆うのも養生作業のひとつです。

 

養生は一見すると地味な作業に見えますが、最終的な仕上がりや工事の品質を担保するためにも不可欠な工程といえるのです。

 

養生作業が内装工事やDIYで重要な理由

経験豊富で腕の良い内装職人であっても、一切の養生をしない状態で完璧な仕上がりを実現することは不可能に近いです。

 

たとえば、室内のクロスを張り替える際に、壁に塗った接着剤が床に垂れてきたり周囲に飛散したりすることもあるでしょう。

 

また、作業をする際にさまざまな工具や部材を床に置いたり脚立を使用した際に、フローリングに傷や凹みをつけてしまう可能性もあります。

 

その結果、破損箇所を修復するための工程が追加され、当初よりもコスト増になったり納期の遅れが生じたりすることもあるでしょう。

 

このような事態を防ぐためにも、内装工事において養生作業は必須といえるのです。

 

ちなみに、プロである内装職人にとって不可欠な作業ということは、DIYで簡単な内装リフォームをする方にとっても養生作業は欠かせないことを意味します。

 

養生のやり方

養生作業にはさまざまな方法があると紹介しました。

 

内装工事において特に多く見られる、階段、床、壁、柱の4つの部分について代表的な方法を解説しましょう。

①階段

作業員が階段を昇り降りするときに、ステップを傷つけたり汚損させたりしないよう、ステップの1枚1枚に養生シートを貼ります。

 

できるだけステップ全面をカバーするのが理想的で、シートの幅が短い場合には複数枚に分けて貼りましょう。

 

ちなみに、ステップ1枚ごとにシートを貼るのではなく、2階から1階まで一続きで敷いたほうが養生作業の効率化が図れるのではないか、と考えがちです。

 

しかし、少しずつたるみが生じてきて、シートが剥がれる原因になることも多いのです。

②床

床面の養生は、面積に応じて複数枚のボードやシートを用意し、隙間ができないように養生テープで固定します。

 

特にボードタイプの養生材は、1枚あたりの寸法が限られているため、養生テープでの固定が甘いと外れやすくなります。

 

一方、シートタイプは養生テープで固定する手間を大幅に省けるメリットがありますが、ボードタイプに比べて素材が薄いため、よれずに貼るにはコツが必要です。

③壁

壁の養生は、その目的によっても素材や作業の方法が変わります。

 

たとえば、壁面の塗装をする場合にはマスキングテープで塗装面とそれ以外の境界に分けます。

 

マスキングテープを貼ったときに一部が浮き上がっていると、テープと壁面の隙間に塗料が染み込み、仕上がりに影響を与えてしまいます。

 

内装作業で壁の傷や汚れを保護することが目的であれば、プラスチック製の軽量なシートを隙間なく貼り、養生テープで固定します。

④柱

引っ越し作業などでも行われる柱の養生は、ジャバラ状で柔軟性のある養生材で保護するのが一般的です。

 

 

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代表的な養生材の種類

階段、床、壁、柱の養生方法のなかでも例に挙げましたが、さまざまな種類の養生材が存在します。

 

代表的なものをいくつか紹介しましょう。

①階段用養生材

階段の養生を想定し、数十cm程度の幅にカットされた養生材です。

 

シートタイプの製品が多く、階段の幅に合わせて適切な長さにカットできるのが特徴。

 

また、安全に昇り降りできるよう、滑り止め加工がされたものも多くあります。

②シートタイプ

シートタイプは、床や壁など、さまざまな場所に利用できます。

 

柔らかくクッション性も抜群なポリエチレン素材のものもあれば、防水性・耐水性に優れたエンボス加工のシート、可燃ごみとして処理できるパルプタイプ、クッション性に優れ工具置きとしても最適なフェルト製のものまで豊富です。

③ボードタイプ

シートタイプと同様に、床や壁に使用できるボードタイプは、より耐久性が求められる現場に最適です。

 

ダンボールのような波状の断面で、カッターでも簡単に加工できるプラベニアや、耐水性に優れ軽量なブルーボード、コンパクトに収納でき持ち運びに便利な四つ折りタイプの製品などもあります。

④ジャバラ状タイプ

柱はもちろん、エレベーターのドア部分などにも最適なのがジャバラ状の養生材です。

 

ジャバラマットともよばれ、柱の形状に合わせて養生材を固定するだけで素早く作業が完了します。

⑤マスキングテープ

マスキングテープは、塗装箇所とそれ以外の場所の境界線をつくり、非塗装面以外を保護するための養生材です。

 

マスキングテープの多くは紙素材ですが、ビニール素材のテープもあります。

 

紙素材に比べると柔軟性に優れ、曲面にも貼りやすいメリットがあります。一方、直線部分にはラインが曲がりにくい紙素材が適しています。

⑥養生テープ

養生テープとは、ボードやシート、ジャバラ状などの養生材を固定するために使用されるテープです。

 

マスキングテープよりも幅が広く、粘着力も比較的強い特性があります。

 

しかし、ガムテープなどに比べるときれいに剥がしやすく、塗装が落ちたり糊が残ったりする心配もありません。

 

養生材の選び方のポイント

養生材にはさまざまな種類、素材があることを紹介しましたが、その中からどれを選べば良いのか分からないという方も多いでしょう。

 

もっとも重要なポイントとしては、養生をする場所を念頭に選ぶことです。

 

たとえば、床面に使用する場合には、工具を置いたり複数の作業員が頻繁に往来することを考え、できるだけ厚みがあり耐久性に優れたボードタイプが適しているでしょう。

 

一方、複雑な形状をした場所を保護するためには、カッターなどでも簡単に加工できるプラベニアがおすすめです。

 

養生作業を学ぶ方法について

養生作業を一言で表すと、養生材を床や壁などに固定し、保護することです。

 

言葉で表現するとシンプルで簡単に感じてしまいますが、実際の作業は意外と難しく、きれいな養生ができるようになるまで経験を積まなければなりません。

 

最近では、書籍やYouTubeなどでも養生作業の解説が行われており、DIYを通して独学でスキルを身につけることも不可能ではありません。

 

また、建設業界は深刻な人手不足であることから、未経験であっても実務を通して修行を積み、職人の育成に力を入れている工務店なども存在します。

 

 

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まとめ

内装工事において、床や壁などを保護するために不可欠な養生作業。

 

養生をする箇所に応じて適切な養生材を選択する必要があるほか、作業スキルも身につけなければなりません。

 

DIYを通しての独学や、工務店などで修行を積むのもひとつの方法ですが、短期間で効率的にスキルを習得したいと考えるのであればハウスリフォーマー育成学院での研修受講がおすすめです。

 

 

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