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【プロが解説】壁のネジ穴補修の方法を紹介!
投稿日:2025.02.05/更新日:2025.02.05
壁にカレンダーや写真を飾るとき、ネジを使われる方は多くいらっしゃると思います。
しかし、ネジを取り外したときにできるネジ穴によって、壁の美観が損なわれることや思わぬトラブルが起きる場合があります。
本記事では、壁にできてしまったネジ穴を自分で補修する方法をご紹介しますので、ネジ穴でお悩みの方は参考にしてみてはいかがでしょうか。
壁のネジ穴補修が必要な理由とは?
壁にできてしまったネジ穴を放置することは、さまざまな弊害があることをご存じでしょうか。
ネジ穴の補修を行ったほうがいい理由は、以下の5つです。
- 美観が損なわれる
- 汚れが蓄積する
- 害虫の侵入経路になる
- 構造的な劣化につながる
- 原状回復の義務があるため※賃貸物件限定
一つずつ、具体的に解説します。
1.美観が損なわれる
壁に空いたネジ穴は、周囲の壁紙や壁材を劣化させる原因です。
壁紙が剥がれやすくなったり、壁材自体が劣化して穴が広がったりする可能性があります。
そのため、部屋の美観が損なわれる原因になります。
2.汚れが蓄積する
穴が空いてしまった箇所に埃などの汚れが蓄積し、部屋の衛生環境が悪くなる可能性があります。
埃にはカビや細菌、ダニなどが含まれています。
蓄積された埃を吸い込む機会が増えることで、健康に影響が出る可能性があるので、早めに対処することが必要です。
3.害虫の侵入経路になる
壁に空いた穴が建物の内部で治っていれば良いですが、寸法の長いネジを使っていて屋外まで穴が空いた場合、アリやゴキブリ・ムカデといった害虫の侵入口になる可能性があります。
害虫の種類によっては毒を持ち、人体へ影響を及ぼす可能性があり、とても危険です。
また、作られた巣の場所によっては火事の原因になる可能性もあるので注意が必要です。
4.構造的な劣化につながる
すでに空いているネジ穴に気づかないうちに接触して、壁に亀裂が入るケースがあります。
また、地震などの自然災害が原因で、ネジ穴を中心に壁の穴が広がる場合もあります。
亀裂の状態によっては、建物の構造に影響が出ることもあり、注意が必要です。
5.原状回復の義務があるため※賃貸物件限定
アパートなどの賃貸物件では、退去時に入居したときの状態に直す「原状回復」が必要になります。
壁に対する原状回復の理由としては、以下のような理由が挙げられます。
- 落書き
- タバコのヤニ
- カビやシミ
物件や地域の法令によって異なりますが、ネジや画鋲による穴も、原状回復の対象になることがあります。
そのため、トラブルを回避するためにも、壁に空いた穴は可能な限り補修をしておくことがおすすめです。
関連記事:壁紙の剥がれの補修は自分でできる?簡単に見えて実は難しい!
壁のネジ穴補修に必要な道具・材料
壁にできてしまったネジ穴の補修に使われる道具や材料は、ホームセンターなどで入手することができます。
ネジ穴補修に必要な道具と材料をご紹介します。
パテ
壁の下地である石膏ボードや木材に空いてしまった穴を埋めるための材料が、「パテ」と呼ばれるものです。
パテには石膏ボード用や木材など、さまざまな種類があります。
壁紙や木材などの色に合わせられる種類もあるので、穴の空いてしまった箇所の状態に適したパテを選びましょう。
パテベラ
穴に埋めたパテを壁面と馴染むようにする道具が「パテベラ」です。
パテは何度も塗り重ねる作業が必要です。パテベラがあれば、滑らかで綺麗な仕上がりにすることができます。
サンドペーパー
穴が空いてしまった場合、壁下地に凹凸ができてしまいます。
サンドペーパーを使って凹凸をなくすことで、パテを綺麗に埋めることができ、仕上げの道具としても役に立ちます。
目の荒さが異なるサンドペーパーを数種類用意しておくと、用途の幅が広がるのでおすすめです。
リペアプレート
「リペアプレート」は、大きく空いてしまった壁の穴に使われる材料です。
壁の下地に大きく空いてしまった穴は、パテが綺麗に塗れないだけでなく、構造に影響が出るすが場合があります。
アルミ製のプレートにグラスファイバーシートを合わせたリペアプレートを使うことで、パテが塗りやすくなるだけでなく、壁下地の強度も補うことが可能な優れた材料です。
瞬間接着剤
リペアプレートには粘着性がありますが、粘着力が足りないとパテを塗るときにズレが生じたり、浮いたりして補修がしづらいときがあります。
リペアプレートを使用した補修をするときは、瞬間接着剤も用意しておくと安心です。
関連記事:DIY初心者必見!インパクトドライバーの使い方やネジを緩めるコツを紹介
壁のネジ穴補修の具体的な手順
道具と材料の準備が整ったら、実際に補修作業を始めてみましょう。
穴の大きさによって手順は異なるので、3つの穴の大きさに合わせた補修手順を解説します。
小さなネジ穴(直径約5mm以下)の補修
直径5mm以下の小さなネジ穴の補修では、以下の6点を用意します。
- パテ(壁穴補修材)
- パテベラ(ヘラ)
- サンドペーパー
- ティッシュペーパー
- 瞬間接着剤
- つまようじ
補修の手順は、次の通りです。
- 下準備
- ネジ穴の内部に溜まったホコリや汚れを取り除く
- 穴の充填
- ネジ穴にティッシュペーパーを詰め、つまようじで押し込む
- ティッシュに瞬間接着剤を少量ずつ注入し、固める
- パテの塗布
- 固まったティッシュの上からパテを塗り、パテベラで平らにならす
- 仕上げ
- パテが乾燥したら、サンドペーパーで表面を丁寧に整える
小さな穴の場合は、ティッシュや手芸用の綿を固めることで、しっかりと穴を埋めることができます。
中程度のネジ穴(直径約5mm〜1cm)の補修
直径が5mm〜1cm程度のネジ穴の補修では、以下の7点を用意します。小さな穴のときと異なる点は、カッターナイフと、補修用の壁紙です。
- リペアプレート
- 瞬間接着剤
- パテ
- パテベラ
- サンドペーパー
- カッターナイフ
- 補修用壁紙
手順
- 壁紙の処理
- 補修箇所周辺の壁紙をカッターナイフで切り取り、剥がす
- リペアプレートの設置
- 穴の中央にリペアプレートを配置し、その周囲を10cm程度大きめに印をつける
- 印に沿って壁紙を切り取り、リペアプレートをしっかりと貼り付ける
- パテの塗布
- リペアプレート全体にパテを塗り、パテベラで平らにならす
- 仕上げ
- パテが乾燥したら、サンドペーパーで表面を丁寧に整える
- 切り取った壁紙の大きさに合わせて、補修用の壁紙を貼る
リペアプレートは、粘着力が弱かったり、壁下地の状態によっては固定しづらかったりするので、瞬間接着剤を使うことがポイントです。
大きなネジ穴(直径1cm以上)の補修
1cm以上の穴の補修に必要な材料や道具は、中程度の穴で用意する7点に加えて、ローラーも用意しましょう。
壁紙の補修範囲が広くなる分、ローラーを用意しておくと壁紙が綺麗に張れて、目立ちにくくなります。
- リペアプレート
- 瞬間接着剤
- パテ
- パテベラ
- サンドペーパー
- カッターナイフ
- 補修用壁紙
- ローラー
手順
- 壁紙の処理
- 補修箇所周辺の壁紙をカッターナイフで切り取り、剥がす
- リペアプレートの設置
- 穴の中央にリペアプレートを配置し、その周囲を10cm程度大きめに印をつける
- 印に沿って壁紙を切り取り、リペアプレートを当てる
- パテの塗布
- リペアプレート全体にパテを塗り、パテベラで平らにならす
- 仕上げ
- パテが乾燥したら、サンドペーパーで表面を丁寧に整える
- 補修用の壁紙を貼り、継ぎ目をローラーで圧着する
壁のネジ穴補修で失敗しないためのポイント
ネジ穴の補修を自分で行う場合、5つのポイントをおさえて作業することが、成功の秘訣です。
一つずつ解説しますので、参考にしていただき、ぜひ補修を成功させてください。
1.適切な材料を選択する
壁に空いている穴の大きさに適したパテを用意しましょう。
パテには、扱いやすいチューブタイプや硬化後の強度が高いものなど、沢山の種類があります。
選ぶときに迷ったら、店員さんに相談してみるといいでしょう。
また、穴が大きくなっている場合はリペアプレートも必ず用意をしましょう。
適切な材料を選択しない場合、穴が広がってしまったり、壁や下地がいたんで状況が悪化したりすることがあります。
2.下地処理を徹底する
補修作業をする時は、始めに必ず下地処理を行いましょう。穴の中に汚れや埃が残っていると、パテが剥がれやすくなることがあります。
また、穴周辺で浮き上がってしまった壁紙を剥がし、平面にしておかないと仕上がりも雑になってしまいます。
適切な下処理が、美観を損ねることなく補修するためには大切です。
3.補修材を適切に使用する
パテを塗り込むとき一気に穴を埋めようとすると、乾燥に時間がかかり、ひび割れの原因にもなります。
複数回にかけて丁寧に塗ることで、滑らかな仕上がりにすることができます。
4.乾燥時間を遵守する
パテが完全に乾いていない段階で研磨をしてしまうと、せっかく綺麗に塗り込んだパテが欠ける可能性があります。
パテの乾燥は、使用方法に記載されている乾燥時間をしっかり守ってください。
5.仕上げを丁寧に行う
パテが確実に乾燥したら、サンドペーパーで丁寧に研磨をしましょう。
研磨をする時は、粗目から細目へと、サンドペーパーの種類を段階的に変えながら行います。
ただし、やりすぎると壁紙を傷つけてしまうので、様子をしっかり確認しながら行うことが大切です。
関連記事:多能工職人とは?リフォーム業界で求められる理由やなるための方法を解説
壁のネジ穴補修にかかる費用
壁に空いたネジ穴の補修方法をご紹介していきましたが、穴の状態によっては、自分でやると悪化させてしまうこともあります。
では自分で補修に挑戦する場合と、業者に依頼したときの費用やメリット・デメリットには、どのような違いがあるのでしょうか。
以下の表で比較して、補修する時の参考にしてください。
項目 | 自分で補修する場合 | 業者に依頼する場合 |
費用 | 1,000~5,000円程度 | 5,000~50,000円以上 |
手軽さ | 比較的簡単だが時間がかかる | 専門業者が迅速に対応 |
仕上がりの品質 | 個人の技量に依存 | プロによる確実な仕上がり |
対応可能な穴の大きさ | 小さな穴がメイン | 小さな穴から大きな穴まで対応可能 |
注意点 | 適切な道具・材料の選定が必要 | 費用が高額になる場合がある |
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壁に空いてしまったネジ穴の補修は、個人の技量によって大きな差が出ます。
また、穴が大きくなるほど、個人による補修は難しく、正しい知識と技術が必要です。
ご自宅の壁の穴を自分で保守できれば、例えば賃貸住宅の退去時に、原状回復の費用を抑えられる可能性があります。
また、空いた穴を都度補修することで、壁の美観を維持することも可能です。
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まとめ
壁に空いてしまったネジ穴を放置しておくと、害虫の侵入口になる場合や、建物の構造に影響が出る可能性があり侮ることはできません。
補修自体は個人でもできる簡単な作業ですが、初めての方の場合は仕上がりが悪くなるなど、失敗に終わることも珍しいことではありません。
穴の大きさや壁下地の状態によって難易度は異なりますが、まずはしっかりやり方を確認しながら、ゆっくり作業をしてみましょう。
作業をやってみて「もっと高い技術を身につけたい」「仕事として成立させたい」という方は、ぜひハウスリフォーマー育成学院北陸校への入学をご検討ください。
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